家庭の医学 大全科

健診・人間ドック 検査結果のくわしい解説とQ&A

血球の検査

貧血を調べる検査
ヘモグロビン(血色素)

貧血を調べる検査 ヘモグロビン(血色素)

ヘモグロビン検査の概要

主に貧血を調べる検査です。ヘモグロビン濃度が急激に低下すると貧血の症状が現れます。血液を採取して調べます。

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ヘモグロビン検査の判定値

日本人間ドック学会の判定値
ヘモグロビン検査の判定値 日本人間ドック学会の判定値
血色素量(g/dL)
異常なし:男性 13.1〜16.3g/dL/女性 12.1〜14.5g/dL
軽度異常:男性 16.4〜18.0g/dL/女性 14.6〜16.0g/dL
要経過観察(生活改善・再検査):男性 12.1〜13.0g/dL/女性 11.1〜12.0g/dL
要治療・要精検:男性 12.0g/dL以下、18.1g/dL以上/11.0g/dL以下、16.1g/dL以上

ヘモグロビン検査に関する主な病気

高値の場合
多血症
脱水
低値の場合
貧血(とくに鉄欠乏性貧血溶血性貧血など)
白血病

徐々に低下すると、貧血症状が出にくいことも

ヘモグロビンは赤血球の大部分を占めている成分です。赤血球の主な役割は、酸素を末端組織へ運搬することです。ヘモグロビン濃度が急激に低下すると酸素運搬能力も低下し、貧血症状を起こします。徐々に低下している場合は、体が慣れて自覚症状が出にくいという特徴があります。異常なしの判定値から大きくずれていたり、急に低値になった場合は注意が必要です。

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よくある質問Q&A

ヘモグロビンとは?
赤血球の主な役割である酸素の運搬を行っている
ヘモグロビンとは「ヘム+グロビン」で、ヘムという鉄を含んだ色素と、グロビンというたんぱく質でできています。
赤血球内の大部分を占めていて、酸素を末梢組織に運搬するという役割があるため、その濃度が低くなると貧血が起こります。
監修者プロフィール
和田高士 医師
監修
和田高士(わだたかし) 医師
東京慈恵会医科大学大学院医学研究科健康科学 教授
1981年東京慈恵会医科大学卒業、2008年東京慈恵会医科大学 総合健診・予防医学センター教授を経て、現、東京慈恵会医科大学大学院医学研究科健康科学教授。日本肥満学会評議員、日本動脈硬化学会評議員、日本臨床検査医学会管理医、肥満症診療ガイドラインの執筆も担当。日本人間ドック学会では、理事を務める。