知っておきたい食中毒予防の3原則

知っておきたい食中毒予防の3原則

知っておきたい食中毒予防の3原則

2018.06.25

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これからの季節は、食中毒が多く発生します。食中毒は外食による集団食中毒が注目されがちですが、一般家庭でも多く発生します。衛生管理を徹底して、食中毒を防ぎましょう。

見た目やにおいでは菌の有無はわからない

食中毒の主な原因は、細菌性とウイルス性の大きく2つに分けられます。このうち、夏に多く発生するのが細菌性食中毒です。例年、7~8月をピークとして、暑くなり始める5月から10月ごろにかけて患者数が増えます。

これは、食中毒の原因となる細菌(食中毒菌)が高温多湿の環境を好み、繁殖しやすいためです。

代表的な食中毒菌と注意する主な食品

  • O(オー)157(腸管出血性大腸菌)…牛肉、牛レバー、井戸水
  • サルモネラ菌…卵、鶏肉
  • カンピロバクター…鶏肉、飲料水
  • 腸炎ビブリオ…魚介類
  • 黄色ブドウ球菌…おにぎり、サンドイッチ

食中毒が怖いのは、細菌に汚染されていたとしても、見た目やにおいだけでは判断できないこと。きれいに洗ってあるように見える食器や調理器具、ラップに包まれた食品などにも食中毒菌が潜んでいる場合があります。

「菌をつけない・増やさない・やっつける」が予防の大原則

食中毒予防で大切なのは、食中毒に関する正しい知識を持ち、衛生管理を徹底することです。そして、食中毒予防の3原則となるのが、食中毒菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」です。

原則その1「つけない」

  • 肉や魚を購入したら、個別にビニール袋に入れる。
  • 調理をするときはこまめに手を洗い、調理器具やふきんなどは常に清潔なものを使用する。
  • 食事前には手を洗う。

原則その2「増やさない」

  • 買い物をしたら、できるだけ早く帰宅して食品を冷蔵庫に入れる。
  • 冷蔵庫内は10℃以下、冷凍庫内は-15℃以下に維持し、庫内は7割を目安に食品を詰め込みすぎないようにする。
  • 冷凍食品は使う分だけを冷蔵庫内か電子レンジで解凍し、すぐに調理する。
  • 一度解凍したものを再冷凍しない。
  • 調理前の食品や、できた料理を室温で長く放置しない。
  • 残った食品は、早く冷えるように小分けにして冷蔵庫で保存。

原則その3「やっつける」

  • 生の肉や魚を切った包丁やまな板はすぐに洗い、熱湯をかけて消毒する。
  • 肉や魚などの食材は、中心部の温度が75℃以上で1分間以上を目安に十分に加熱する。
  • 残った食品を温め直すときは、75℃以上を目安に十分に加熱する。

食中毒の主な症状は腹痛、嘔吐(おうと)、下痢、発熱などです。原因となった食中毒菌によって、症状のあらわれ方や潜伏期間は異なります。疑わしい症状があれば、医療機関を受診しましょう。

抵抗力が弱い小さな子どもや高齢者、持病がある人などでは、重症化して命にかかわることがありますので注意してください。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)