エイズ発症を防ぐために、HIV検査を受けよう
エイズ発症を防ぐために、HIV検査を受けよう
2019.12.09広告
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あなたはエイズに対して、正しい知識を持っていますか。現代では新たな治療薬の開発が進み、原因ウイルスであるHIVに感染しても、早期に発見して適切な治療を受ければ、エイズの発症を防ぐことができるようになりました。エイズやHIVについて正しく理解し、早期発見、早期治療に努めましょう。
日本では性行為による感染が8割以上
厚生労働省エイズ動向委員会が発表した「平成30年エイズ発生動向」によると、2018年に新たに報告されたHIV感染者は940件、エイズ患者は377件でした。どちらの件数も、2013年をピークに横ばいからやや減少傾向となっています。
感染ルートは、性的接触が8割以上を占め(85.1%)、多くは男性同性間の性的接触によるものです。そのほかの感染ルートとしては、異性間の性的接触、血液感染、母子感染などがあります。
そもそもエイズとは…?
エイズ(後天性免疫不全症候群)は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することによっておこります。HIVは主に血液や体液(精液、膣分泌液、母乳など)に多く含まれ、感染者との性行為などにより、性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通して体内に入ります。さらに、白血球の一種であるリンパ球に入り込むと感染します。
HIV感染初期にかぜのような症状が出る場合がありますが、ほとんどの人は無症状です。その後、自覚症状のないまま数年~10数年の潜伏期間に入りますが、その間もHIVはリンパ球を破壊しながら増え続けるため、免疫力が低下していきます。
すると、健康であれば防げるような病気を発症するようになってしまいます。そうした病気のうち、エイズの指標として指定された病気にかかっていることが確認されると、エイズ発症と診断されます。
早期発見のためにはHIV検査が唯一の方法
エイズはかつて不治の病ととらえられていましたが、治療法の大きな進歩により、もはや死の病ではなくなりました。HIVに感染しても、早期に発見して適切な治療を始め、定期的に薬を飲み続けることにより、エイズの発症を防ぐことが可能です。しかも、健康的な社会生活を送ることができ、平均余命も感染していない人とあまり変わらないまでになっています。
HIVに感染しても特徴的な症状は現れないため、早期に発見するにはHIV検査を受ける以外にありません。HIV検査は一般的に採血による抗体検査で、全国のほとんどの保健所で無料・匿名で受けられます。なお、検査で正確な結果を得るためには、感染の可能性のある機会から3カ月以上経ってから受けることが大切です。自分自身だけでなく、大切なパートナーの命を守るためにも、少しでも不安がある場合はきちんとHIV検査を受けましょう。