中高年は要注意!ピロリ菌感染が胃がんのリスクに

中高年は要注意!ピロリ菌感染が胃がんのリスクに

中高年は要注意!ピロリ菌感染が胃がんのリスクに

2020.05.11

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胃がんの多くは、胃の中にすみつくピロリ菌の感染が原因で発症します。ピロリ菌感染者は中高年世代に多く、50代で約4割、60代以上では約5割に及ぶといわれています。胃がんを予防するためにも、ピロリ菌の検査を受けることがすすめられます。

感染には衛生環境が関係する

胃がんは、日本人に多いがんで、罹患数は第2位、死亡数は第3位となっています。その主な原因は、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染です。

ピロリ菌が胃の粘膜の中にすみつき、これが長期化すると、胃の粘膜に炎症がおこります(ピロリ感染胃炎)。そのまま放置していると、胃の粘膜が薄くなる委縮性胃炎へと進行します。萎縮性胃炎になると、粘膜が発がん物質の影響を受けやすくなり、胃がんが発症しやすくなると考えられています。

ピロリ菌の主な感染ルートは経口感染で、衛生環境が関係しており、免疫機能の発達が不十分な5歳未満で感染することがほとんどです。中高年にピロリ菌感染者が多いのは、幼少期に上下水道が十分に整っていなかったことが原因と考えられます。

ピロリ菌感染の有無を調べる検査

ピロリ菌に感染しているかどうかは、検査で調べることができます。検査には様々な方法があり、内視鏡を使うものと使わないものの2つに大きく分けられます。

前者は、内視鏡で胃の粘膜を採取し、その検体を用いて行う検査で、迅速ウレアーゼ試験(検体を薬剤と反応させ、ウレアーゼという酵素の活性を調べる)、鏡検法(検体を顕微鏡で観察する)、培養法(検体を培養し、ピロリ菌の有無を調べる)があります。

一方、後者には、抗体測定(血中や尿中のピロリ菌に対する抗体を調べる)、尿素呼気試験(検査用の薬を服用する前と後で呼気を採取し、二酸化炭素の量を測定する)、便中抗原検査(便中のピロリ菌の有無を調べる)があります。

これらの中から複数の検査を行うことで、より正確な判定ができます。

除菌治療後も定期的に胃がん検診の受診を

ピロリ菌に感染していた場合には、除菌治療が行われます。まず、2種類の抗菌薬と胃酸の分泌を抑える薬を7日間服用します。この1次除菌治療終了後、4週間あけてから検査を行い、ピロリ菌が除菌されているか確認します。

除菌に失敗した場合は、薬の種類を変更し、2次除菌を行います。これで約9割の人が除菌できますが、もし失敗した場合は、3次除菌が検討されます。

早期に除菌治療を受けることで胃がんの発症を減らせることはわかっていますが、胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。除菌を済ませたからといって安心せずに、定期的に胃がん検診を受診しましょう。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)