憂うつな気分や問題行動は「適応障害」かも?

憂うつな気分や問題行動は「適応障害」かも?

憂うつな気分や問題行動は「適応障害」かも?

2018.05.28

広告

特定の環境や出来事にストレスを感じ、憂うつになったり、強い不安を感じたりして心身に不調がみられるようなら、「適応障害」かもしれません。

日常生活のさまざまなことが要因に

ある特定の環境や出来事などになじむことができず、人によってはそれが耐えられないほどのストレスになることがあります。そのために感情や行動が乱れ、日常生活や社会生活に支障をきたしている状態を「適応障害」といいます。

症状として多いのは抑うつ症状で、そのほかに不安や恐怖、焦燥感、神経過敏、緊張といった精神症状がみられます。また、頭痛や倦怠感、腹痛、動悸、めまいなどの身体症状を伴うこともあります。さらに、過剰飲酒や暴食、無断欠勤、けんかなどの問題行動がみられる場合もあります。

ストレスの要因となるのは、職場の人間関係や責任の重さ、異動による環境の変化、仕事量の多さ、といった仕事関連のものが多くみられます。いわゆる「五月病」も、適応障害のひとつといわれています。そのほか、家庭や恋愛、学校、病気など、さまざまなことが要因となる可能性があります。

ストレスを処理する能力には個人差があります。また、ストレスに対する感じ方や耐性も人によって異なります。その人にとって重大と思われるストレス要因があれば、適応障害が引き起こされる恐れがあるのです。

ストレスを除去すると同時に、適応力を高めることが大切

抑うつ症状がみられる病気といえばうつ病が代表的ですが、適応障害とは大きな違いがあります。適応障害の場合、ストレス要因がはっきりしていて、それから離れたり解放されたりすれば、多くは症状が改善して不調が持続しないことが特徴です。たとえば、職場がストレスになっているなら、職場では優うつになるものの、そこから離れる休日には楽しく過ごすことができます。一方、うつ病ではストレス要因がなくなっても、状態は改善せずに抑うつ症状が続いてしまいます

適応障害の治療で重要になるのが、ストレスに対する耐性を高めることといわれます。医療機関での治療も、ストレスへの適応のしかたが中心となります。諸症状をやわらげるために、抗不安薬や抗うつ薬などによる薬物療法を行う場合もありますが、それだけでは適応障害の改善は難しいといわれています。

ストレス要因を取り除くために環境を整えるとともに、本人のストレス耐性を高めるための、カウンセリングによる認知行動療法や問題解決療法などが必要とされます。

適応障害からの回復には、早期に適切な治療を受けることが大切です。不調が慢性化すると、うつ病などに進行することもあります。適応障害が疑われる場合は、早めに精神科や心療内科を受診したほうがよいでしょう。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)