外反母趾──生活に支障が出ている場合は治療の検討を
外反母趾──生活に支障が出ている場合は治療の検討を
2023.06.02広告
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足の親指が「くの字」に曲がってしまう外反母趾は、女性に多く、加齢とともに増加する傾向がみられます。無症状であればとくに治療の必要はありませんが、強い痛みがある、歩行が困難など、生活に支障を来している場合は、早めに専門医に相談しましょう。
靴の形や偏平足が外反母趾の要因に
外反母趾とは、足の親指が人差し指側に向かって「くの字」に曲がり、親指の付け根が出っ張っている状態をいいます。その付け根の角度によって、変形の程度を判断します。一般的に20度以上の角度で外反母趾と診断され、20度~30度未満は軽度、30度~40度未満は中等度、40度以上は重度に分類されます。
外反母趾になる原因として、ハイヒールや先の細い靴の使用による圧迫のほか、偏平足があげられます。本来、足には、指の付け根からかかとにかけての縦のアーチと、親指から小指にかけての横のアーチがあります。偏平足になってこれらのアーチが崩れると、中足骨と呼ばれる足の甲にある細長い骨のうち、親指の中足骨が内側に開いてしまうため、指が圧迫されやすくなります。
ほかにも、足がやわらかい、足の人さし指よりも親指が長い、といった人も外反母趾になりやすいといわれています。
症状が出ている場合は相談しよう
外反母趾の症状の現れ方には個人差があり、無症状などで生活に支障を来していない場合は、必ずしも治療の必要はありません。
一方で、見た目が気になる、出っ張った部分が痛む、踏ん張りづらくて歩行が安定しない、ほかの足の指まで変形しているなど、日常生活に影響が及んでいる場合は専門医に相談しましょう。
重度の場合は手術の検討も
外反母趾の治療には、保存療法と手術療法があります。
保存療法では、足の先端部分がゆったりとした靴の使用がすすめられるほか、足の指をグー、チョキ、パーと動かす運動も有効です。痛みを除圧するパッド、歩行時などに使用する矯正用装具、アーチを補強するインソールなどの装具を使った治療も行われます。
足の変形を根本的に治すには、手術が必要になります。手術にはさまざまな方法があり、変形の程度などによって術式を選択しますが、一般的なのは、中足骨を切ってずらし、ネジなどで固定して骨の形を矯正する手術法です。
症状の程度や生活環境などを医師に伝え、治療法を選択するようにしましょう。