繰り返す難聴、耳鳴りを伴うめまいはメニエール病かも?
繰り返す難聴、耳鳴りを伴うめまいはメニエール病かも?
2021.01.12広告
広告
難聴や耳鳴りなどとともに、回転性の激しいめまいを繰り返すメニエール病。めまい発作を何度も繰り返していると、難聴が進行する危険もあるため、早めに受診して適切な治療を受けることが大切です。
発作を何度も繰り返していると難聴が治らない恐れも
メニエール病とは、自分自身、あるいは周囲がグルグル回っているような回転性の激しいめまいを繰り返す病気です。めまいと同時に、難聴、耳鳴り、耳が詰まったような感じを伴うのが特徴です。
このめまい発作は、10分から数時間程度続きます。また、前述した症状に加え、吐き気や嘔吐、冷や汗、脈が速くなるといった症状がおこる場合もあります。
めまい発作を繰り返す頻度は、2~3日おきの人もいれば、年に数回という人もいます。めまい発作を何度も繰り返していると、難聴が進行し、聴力がもとに戻らなくなることもあります。
過度なストレスや疲労が発症の引き金に
メニエール病は、耳の一番奥にあたる内耳(ないじ)のリンパ液がふえすぎて、内耳がむくむことによっておこります。
内耳には、体のバランスをとる三半規管(さんはんきかん)と、音を感じとる蝸牛(かぎゅう)という器官があります。これらの内部は、内(ない)リンパと外(がい)リンパという2種類の液体で満たされています。
このうち、内リンパが過剰にたまり、外リンパとの境目の膜を押し上げると難聴がおこります。さらに内リンパが増え、膜が破れて2種類の液体が混ざると、激しいめまいや耳鳴りなどをおこすと考えられています。
内リンパがたまる原因ははっきりしていませんが、過度なストレスや疲労、睡眠不足などが発症の引き金になることがわかっています。
発作をおこさないためには生活習慣の改善が大切
問診によりメニエール病が疑われる場合は、聴力検査、平衡機能検査、MRI検査が行われます。
メニエール病と診断されると、症状を改善するために薬物療法が行われます。使用する薬は、利尿薬(内耳のむくみをとる)、循環改善薬(内耳の血流をよくする)、ステロイド薬(炎症を抑える)、漢方薬などです。薬物療法で改善がみられない場合は、たまった内リンパを排出させる手術が検討されます。
めまい発作を繰り返しおこさないようにするためには、生活習慣を改善することが大切です。規則正しい生活をし、十分な睡眠と休養をとるようにしましょう。
適度な運動や、趣味を楽しむなどして、ストレスをためないことも大切です。食事では塩分のとりすぎに注意し、適度な水分をとることを心がけましょう。