健康寿命を伸ばすために「フレイル」予防に取り組もう
健康寿命を伸ばすために「フレイル」予防に取り組もう
2020.12.21広告
広告
「フレイル」とは、加齢に伴って心身が衰えることにより、さまざまな健康障害がおこりやすくなっている状態をいいます。そのまま放置すると要支援・要介護状態になる可能性があるため、心身のちょっとした衰えに早めに気づいて、適切な対策をとることが大切です。
身体面だけでなく、精神的・社会的な面にも影響をおよぼす
フレイルとは、もともと「虚弱」を意味する言葉で、要支援や要介護の状態に至る前段階と位置付けられています。
一般的に、年をとると食が細くなるため、低栄養から体重が減少します。すると、筋肉量が減って筋力が低下する「サルコペニア」という状態になります。サルコペニアになると、転倒しやすくなったり、疲れやすくなったりするだけでなく、活動量も少なくなります。すると、ますます食欲が低下するという悪循環に陥ります。
フレイルは、こうした身体的な問題だけにとどまらず、意欲や認知機能が低下する、人との交流が減ることで社会的なつながりが弱くなる、といった状態を招きやすくなります。
加齢によるさまざまな機能低下のなかには、避けられないものもあります。しかし、フレイルは早期に適切な対処をすれば、健康な状態に戻すことが可能だと考えられています。そのため、心身の変化に早めに気づき、予防に努めることが肝心です。
バランスの良い食事で必要な栄養をしっかりとる
フレイルの予防には、まずは、栄養不足にならないよう、バランスの良い食事を3食しっかりとること。とくに、筋肉のもととなるたんぱく質、骨を強くするのに欠かせないビタミンDは積極的にとりましょう。たんぱく質は、肉や魚、卵、大豆製品、乳製品に、ビタミンDは魚やきのこ類に豊富に含まれています。
また、むし歯や合わない入れ歯など、口腔内にトラブルがあると食事に支障が出るため、定期健診を受けるなどして、お口の健康も心がけましょう。
適度な運動を習慣にし、社会参加も積極的に
適度な運動も欠かせません。ふだんからよく歩くことに加え、筋トレやストレッチ、バランス運動なども取り入れるのが理想です。
まずは無理のないレベルから始め、今よりも10分多く体を動かすことを意識しましょう。適度な運動を習慣にすると、筋力を維持できるだけでなく、食欲増進や心の健康にもつながります。
そして、積極的に社会に参加することも重要です。趣味のクラブに入会する、地域のボランティア活動に参加するなど、人とコミュニケーションをとる機会を意識的に増やしましょう。