たかが便秘と侮るべからず─セルフケアですっきり快便!

たかが便秘と侮るべからず─セルフケアですっきり快便!

たかが便秘と侮るべからず─セルフケアですっきり快便!

2020.09.23

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便秘は、「おなかが張る」「残便感がある」などの不快な症状を招くだけでなく、なかには大腸がんなどの病気が潜んでいるケースもあります。また、便秘によって脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高まることもわかっています。たかが便秘と放置せず、適切な対処をとることが大切です。

たとえ毎日お通じがあっても、排便困難の症状が複数ある場合は便秘の可能性が

日本消化器病学会関連研究会がまとめた「慢性便秘症診療ガイドライン」によると、便秘とは“本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態”と定義されています。たとえ週3回しかお通じがなくても、排便時に強くいきむ、残便感がある、排便に時間がかかるなど排便困難の症状がなければ正常、逆に毎日お通じがあっても、排便困難の症状が複数ある場合は便秘の可能性があるとしています。

便秘の多くは、食習慣や運動不足、排便習慣などが原因でおこります。しかし、なかには過敏性腸症候群の症状としておこっている場合もあれば、大腸がん、大腸ポリープ、子宮筋腫などの病気が隠れているケースもあります。

また、排便時に強くいきむと血圧が一気に上がるため、動脈硬化が進行した人では、脳卒中や心筋梗塞を引きおこし、命に関わる危険もあるので、注意が必要です。

食事は1日3食しっかりと。食物繊維&発酵食品で腸内環境を改善

便秘を解消するために欠かせないのが、生活習慣の改善です。食事は、1日3食しっかりとること。規則正しく適量の食事をとることで、胃腸が刺激されて腸のぜん動運動がおこりやすくなります。とくに朝食後は便意がおこりやすいので、朝食を抜かないことが大切です。

食事内容で大事なのは、食物繊維を適量とること。食物繊維には2種類あり、水溶性食物繊維は便をやわらかくし、不溶性食物繊維は便のかさを増やす働きがあるので、両方をバランスよくとりましょう。

ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、キムチなどの発酵食品も腸内環境を整える働きがあります。水分は1日当たり1,000~1,500mLを目安に、こまめにとりましょう。

朝食後のトイレ習慣で、排便リズムを整えよう

腸の動きを活発にするためには、運動も大切です。日ごろからこまめに動くことを意識し、ウオーキングなど無理なくできる運動を習慣にしましょう。

排便の習慣づけには、朝食後が適しています。先ほども述べたとおり、一般的に朝食後は便意がおこりやすいので、朝は時間に余裕をもち、朝食後にトイレに行く習慣をつけましょう。

これらのセルフケアを行っても便秘が改善しない場合には、医療機関を受診し、別の病気が潜んでいないかなど、正しく診断してもらうことが肝心です。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)