体がだるい、疲れが取れない…「隠れ貧血」かも?
体がだるい、疲れが取れない…「隠れ貧血」かも?
2020.06.10広告
広告
貧血は日本人女性に多くみられ、月経のある女性では約5人に1人が貧血ともいわれています。なかには、検査値は正常であっても貧血と同じような症状が出る「隠れ貧血」になっている人も。気になる症状があれば早めに専門医に相談しましょう。
全身が酸欠状態になり、さまざまな不調を招く
貧血とは、血液中のヘモグロビン濃度が低下し、全身に十分な酸素を供給できなくなる状態をいいます。ヘモグロビンは赤血球に含まれる色素で、肺で酸素と結びつき、全身に酸素を運ぶ役割を担っています。
貧血にはさまざまなタイプがありますが、とくに多いのが体内の鉄不足によっておこる鉄欠乏性貧血です。鉄はヘモグロビンを構成する成分の1つであり、体内の鉄分が不足すると、ヘモグロビンがつくられなくなります。すると、全身に酸素を運ぶ能力が低下してしまい、全身が酸欠状態になります。その結果、疲労感や息切れ、頭痛などさまざまな不調が現れます。
こんな症状がみられたら鉄欠乏性貧血の可能性が
鉄欠乏性貧血は特に女性に多く、主な原因には月経による出血、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気、過度なダイエットなどがあります。また、妊娠中は鉄の必要量がふえるため、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。そのほか、胃や大腸の潰瘍・がん、痔などによる慢性的な出血が原因になっている場合もあります。
次の症状のうち、あてはまるものがないかチェックしてみましょう。
鉄欠乏性貧血チェックリスト
- 疲れやすい
- 休んでも疲れがとれない
- 階段を上ると息が切れる
- 顔色が悪い
- めまいがする
- 爪がもろい
- 爪がスプーン状に反り返っている
- 無性に氷を食べたくなる
検査値が正常な人も「隠れ貧血」に要注意
一般的に、ヘモグロビン値が男性で13g/dL以下、女性で12g/dL以下だと貧血と診断されます。しかし、ヘモグロビン値は正常でも、体内の貯蔵鉄が不足し、貧血と同じような症状が現れる「潜在性鉄欠乏症(隠れ貧血)」になっている人も多くいます。隠れ貧血かどうかは、体内に貯蔵している鉄量を調べる「フェリチン検査」で診断することができます。
貧血を予防するには、食事で十分に鉄分を摂取することが重要です。鉄には、赤身肉や魚介類などに含まれる「ヘム鉄」と、野菜や海藻類、大豆製品、卵などに含まれる「非ヘム鉄」があります。
なかでも積極的にとりたいのが、体内での吸収率が高いヘム鉄です。一方の非ヘム鉄は、動物性たんぱく質やビタミンC、酢、かんきつ果汁、乳製品と一緒にとると吸収率がアップします。これらを意識してとりつつ、バランスのよい食事を心がけましょう。