うるさい「いびき」の対処法は?

うるさい「いびき」の対処法は?

うるさい「いびき」の対処法は?

2020.01.14

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いびきは自分自身では気づきにくいものですが、家族や友人からの指摘をきっかけに自覚するケースが多く、悩んでいる人も少なくないようです。健康上、とくに心配ないものもありますが、なかには日常生活に支障をきたしたり、生活習慣病の原因になったりするものもあるため、注意が必要です。

肥満や飲酒も原因に。女性は更年期以降、おこりやすい

空気の通り道であるのどの気道が何らかの原因で狭くなると、そこを空気が通る際に粘膜が振動して、音が出ます。これがいびきです。睡眠中は、舌を支えている筋肉がゆるむことに加え、あお向けに寝ると重力で下あごや舌の付け根が落ち込み、のどの気道が狭くなります。この状態で呼吸をすると、空気の抵抗が大きくなり、いびきがおこるのです。

また、アレルギー性鼻炎や蓄膿症、扁桃腺肥大、口蓋垂(こうがいすい:のどちんこ)が大きい、あごが小さい、肥満、飲酒、喫煙、抗不安薬の服用などもいびきの原因になることがあります。

女性の場合は、更年期以降にいびきがおこりやすくなります。女性ホルモンには舌を支える筋肉を緊張させる作用があり、これによって気道が広がり、いびきを生じにくくしているのですが、更年期になると女性ホルモンの分泌が減少します。そのため、舌を支えきれなくなり、気道が狭くなってしまい、いびきが発生しやすくなるのです。

睡眠時無呼吸症候群によるいびきは要注意

いびきでとくに注意しなければならないのが、睡眠時無呼吸症候群によるものです。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時の大きないびきに加え、1回10秒以上の呼吸停止をひと晩に30回以上くり返す状態をいいます。

睡眠時無呼吸症候群では熟睡できないため、睡眠時間を十分とったつもりでも疲れがとれず、日中に強い眠気を感じるなど、日常生活に支障をきたします。さらに放置すると、高血圧や心臓疾患などのリスクが高まるため、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は早めに受診することが肝心です。

セルフケアでいびきを予防・軽減するには…?

睡眠時無呼吸症候群などの病的なものではない場合は、生活習慣を見直すことがいびきの予防や軽減につながります。睡眠時に気道を圧迫しないためには枕の高さが重要なので、自分に合った枕を選ぶことが大切です。横向きで眠るためのボディピローなども市販されています。

肥満の人は首の周りや舌の根元にも脂肪がつき、気道が狭くなるため、減量して脂肪を減らしましょう。アルコールには筋肉の緊張を緩める働きがあるため、飲み過ぎは厳禁です。また、タバコを吸うと化学物質によって鼻やのどの粘膜がむくみやすくなるので、禁煙することも重要です。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)