中高年男性の排尿の悩み、前立腺肥大症のせいかも
中高年男性の排尿の悩み、前立腺肥大症のせいかも
2018.03.19広告
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「何度もトイレに行きたくなる」「尿が出にくい」などの排尿のトラブルに悩む中高年男性は多いもの。こういった症状があった場合に、まず疑ってみるのが「前立腺肥大症」です。
中高年男性の過半数に見られるありふれた病気
前立腺肥大症は中高年男性の過半数に見られ、排尿トラブルの原因となる病気です。“仕方がない”とあきらめている人も多いようですが、適切なケアと治療で改善できるともいわれています。
前立腺は男性特有の臓器です。クルミほどの大きさで、膀胱の出口部分に尿道を取り巻くように存在し、精液の一部となる前立腺液を分泌します。
前立腺は加齢に伴って細胞が増殖し、肥大することがあります。そして膀胱や尿道を圧迫するようになると、強い尿意をおぼえたり、排尿回数が増える頻尿が現れます。前立腺の肥大が進行すると、尿の勢いが弱くなったり、尿を排出しきれずに残る残尿なども現れ、さらに重症になると膀胱にたまった尿が出なくなったり、腎臓の機能低下を招いたりする危険が高くなります。
軽症なら服薬で改善し、手術は内視鏡手術が一般的に
前立腺肥大症は命にかかわる病気ではなく、日常生活に支障がなければ必ずしも治療が必要となるわけではありません。しかし、排尿トラブルなどが気になる場合は、泌尿器科を受診して相談しましょう。症状が軽い場合は経過観察をするか、薬の服用による治療が行われます。前立腺の肥大が進んでいる場合は手術が検討されますが、現在は体に負担の少ない内視鏡手術が一般的です。
なお、前立腺肥大症があると、前立腺がんになりやすいと思っている人もいるかもしれません。しかし、この2つは名前が似ていても別の病気なので、前立腺肥大症が前立腺がんになることはありません。ただし、前立腺肥大症と同じような症状が、がんによって起こっている場合もあります。気になる症状があれば放置せず、早めに医療機関を受診して検査と診断を受けましょう。
薬で改善。生活の中でのケアも忘れずに
前立腺肥大症では、血液循環が悪くなると排尿トラブルが起こりやすくなるので、生活習慣の改善も大切です。
毎日の生活では、体を冷やさない、長時間座り続けない、尿意をがまんしないといった注意も必要です。お酒は、飲み過ぎると排尿をコントロールしている筋肉が緊張して、尿が出にくくなることがあるので、適量を心がけましょう。