慢性化に注意! 長引く鼻水・鼻づまりは「副鼻腔炎」の可能性も
慢性化に注意! 長引く鼻水・鼻づまりは「副鼻腔炎」の可能性も
2025.02.07広告
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かぜなどによって粘り気のある鼻水が出るようになってきた場合、副鼻腔炎を起こしている可能性があります。放置すると慢性化し、長期の治療が必要となるため、気になる症状があれば早めに受診しましょう。
鼻腔への通路がつまり、副鼻腔に炎症が起こる
副鼻腔炎とは、鼻の奥にある副鼻腔という空洞内で炎症が起こる病気で、「蓄膿症」と呼ばれることもあります。
副鼻腔は、鼻腔(鼻の内側)と細い通路でつながっており、通常、副鼻腔から出る分泌物などはこの通路を通って鼻腔から排出されます。ところが、かぜなどによって鼻腔に炎症が起こると、この通路がつまって分泌物などが排出されなくなり、副鼻腔に膿や鼻水がたまって炎症が起こります。これが副鼻腔炎です。
鼻水、鼻づまりに加え、顔面に痛みが生じることも
急性副鼻腔炎は、ウイルスや細菌への感染、アレルギーが主な原因となります。症状としては、鼻づまりや黄色っぽく粘り気のある鼻水のほか、発熱を伴うこともあります。細菌性の副鼻腔炎では、頬や目の周辺の痛み、頭痛などが起こることがあります。
こうした副鼻腔の炎症が慢性化し、それによってさらに膿がたまってしまう状態を慢性副鼻腔炎といいます。慢性副鼻腔炎では、急性の症状に加え、長引くせき、頭が重く感じる、においを感じないといった症状がみられる場合があります。
副鼻腔炎は、ぜんそくや慢性気管支炎の既往歴がある人がなりやすいほか、加齢、肥満、喫煙などがリスク要因になるとされています。
慢性化すると長期間の服用が必要に
副鼻腔炎の診断には、鼻内視鏡検査やCT検査などが行われます。急性副鼻腔炎の治療は、抗菌薬などの処方のほか、薬を霧状にして鼻から吸うネブライザー療法が行われます。
一方、慢性副鼻腔炎の場合は、抗菌薬を通常の半量にして3カ月ほど服用するマクロライド少量長期療法が行われます。また、必要に応じて抗アレルギー薬やステロイドの点鼻薬が処方されます。これらの薬は、医師の指示通りに使用することが大切です。
これらの治療で完治しない場合や、副鼻腔の外側にまで炎症が広がっている場合は、内視鏡手術によって炎症部位やたまった膿などを除去します。
副鼻腔炎は再発しやすい病気ですが、早期に適切な治療を受けることで症状は改善するので、早めに医療機関を受診しましょう。