脚がむずむずして眠れない「レストレスレッグス症候群」とは
脚がむずむずして眠れない「レストレスレッグス症候群」とは
2021.12.03広告
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レストレスレッグス症候群は、脚にむずむずする、ほてるなどの不快な症状が現れる病気です。不快な感覚のために夜ぐっすり眠れなくなるなど、日常生活に支障を来す場合もあるので、症状に気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。
夜、寝るときに症状が増悪し、不眠を招く
レストレスレッグス症候群は、下肢を中心に不快な異常感覚が現れる病気で、別名「むずむず脚症候群」とも呼ばれます。レストレスレッグス症候群の発症率は、特に60~70歳代で高く、男性よりも女性に多くみられます。
代表的な症状は、脚の内部や表面を虫がはうようなむずむず感で、脚のほてりやかゆみ、痛みを訴える人もいます。また、これらの不快感から脚を動かしたいという強い欲求が起こり、脚を動かしたり、軽くたたいたりすると、症状が軽減します。
脚の不快感は、日中よりも夕方から夜にかけて強くなります。また、同じ姿勢で座り続けているときや横になっているときなど、安静時に現れたり、ますます悪化したりするのも特徴です。そのため、夜なかなか寝つけず、不眠の原因となります。
不眠が慢性化すると、日中強い眠気に襲われるほか、疲れやすい、集中力が低下する、仕事や家事の能率が落ちるなどの原因にもなります。
脳の神経伝達物質の機能障害が関与
レストレスレッグス症候群を発症するメカニズムはまだはっきりとわかっていませんが、脳の神経伝達物質であるドパミンの機能障害が関与しているという説が有力です。体内でドパミンを作る際に使われる鉄分が不足することも、レストレスレッグス症候群の原因と考えられています。また、家族歴があると発症しやすいことから、遺伝的な体質も関与しているとされています。
そのほか、鉄欠乏性貧血や慢性腎不全(透析療法を受けている人)、パーキンソン病、糖尿病、関節リウマチがある人で起こりやすい傾向にあります。
症状軽減にはマッサージやシャワーも有効
治療法としては、血液検査で鉄分不足が認められた場合は、鉄剤を服用します。同時に、鉄分の多い食品を積極的にとるようにします。また、飲酒や喫煙、カフェインの摂取はレストレスレッグス症候群の誘因となるため、避けることが大切です。
適度な運動をする、寝る前に手脚をマッサージする、シャワーを浴びるといったことも有効です。
これらのセルフケアだけでは十分な効果がみられなかったり、症状が重かったりする場合は、薬物療法が行われます。レストレスレッグス症候群は睡眠と深く関係していることから、睡眠障害を専門に扱う精神科や神経内科を受診するようにしましょう。