【10月は乳がん月間】11人に1人が発症!乳がんは早期発見が肝心
【10月は乳がん月間】11人に1人が発症!乳がんは早期発見が肝心
2018.10.22広告
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乳がんを発症する日本人女性は11人に1人で、増加の一途をたどっています。しかし、乳がんは早期発見して治療を受ければ、治りやすいがんです。定期的な乳がん検診受診とセルフチェックで、少しでも早く異常を見つけましょう。
早期に見つけて治療できれば「治る」
乳がんは、日本人女性がかかるがんの第1位です。全国のがん統計によると、乳がんを発症する女性の割合は40代後半と60代前半で高く、2つのピークがあります(国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」2010~2014年データより)。
また、乳がんによる死亡者数の順位は第5位となっていますが、これは適切な治療によって治る可能性が高いことを示しています。一般に乳がんの進行は比較的ゆっくりのため、ごく早期(0期)に発見できればほぼ100%、しこりが2cm以下で転移のないⅠ期なら90%近くが治るといわれています。
出産・授乳経験のない人、血縁者に乳がん患者がいる人は要注意
乳がんの発症リスクが高いのは、母親や姉妹、祖母、おばなどの血縁者に乳がん患者がいる人(父方も含む)や、出産や授乳経験がない人、初産年齢が30歳以上の人、良性であっても乳腺の病歴がある人など。そのほか、喫煙者や多量の飲酒習慣のある人、出生時の体重が重かった人なども、乳がんのリスクが高くなるといわれています。
また、女性ホルモン薬を使った治療や避妊をしている人なども要注意です。乳がんの発生には女性ホルモンが深く関係しているため、万一、乳がんがあった場合、女性ホルモン薬の影響で乳がんが進行してしまう危険性があるためです。
乳がんの早期発見のために、乳がん検診とセルフチェックを
乳がんの早期発見に有効とされるのが、定期的な乳がん検診とセルフチェックです。国は40歳以上の女性を対象に、2年に1回のマンモグラフィ検査と問診による乳がん検診を受けることを推奨しています。血縁者に乳がん患者がいる人は、その人が発症した年齢マイナス10歳ごろから、毎年乳がん検診を受けることがすすめられます。
マンモグラフィ検査は乳房を透明な板で挟んでX線撮影する画像検査で、がん(しこり)や石灰化部分が白く写り、触診では見つけられないような小さな異常を見つけることができます。しかし、乳腺も白く写るため、乳腺の密度が高い若い人などでは画像全体が白く写り、がんを見つけづらい場合があります。
そこですすめられるのが、超音波(エコー)検査です。乳房に超音波を当てて調べる検査で、その画像上では乳腺は白く、がんのような異常箇所は黒く写ります。そのため、超音波検査とマンモグラフィ検査を併用することで検査の精度が高まり、乳がんの早期発見率も上がることがわかっています。
加えて習慣にしたいのが、自分自身で行うセルフチェックです。鏡の前で、腕を下ろした状態と上げた状態で、乳房のへこみやひきつれ、乳首のへこみやただれ、乳首からの分泌物がないかを確認します。さらに、指の腹で乳房をまんべんなくさわり、しこりや硬い部分がないかをチェックします。
月経のある人は月経後の乳房がやわらかい時期に、閉経後の人は日を決めて、月1回行うことを習慣にしましょう。そして異常に気づいたら、すぐに乳腺科などを受診してください。