子どもの腕を引っ張ったあとに動かさなくなったら?肘内障のサインと対処法

子どもの腕を引っ張ったあとに動かさなくなったら?肘内障のサインと対処法

子どもの腕を引っ張ったあとに動かさなくなったら?肘内障のサインと対処法

2026.05.01

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子どもが突然腕を動かさなくなった場合、肘内障(ちゅうないしょう)の可能性があります。乳幼児に多くみられるけがで、日常のちょっとした動作がきっかけになることもあります。いざというときに慌てないために、症状と対処法を知っておきましょう。

肘の骨が靭帯から外れかかることで起こる

肘内障は、腕を引っ張られたときなどに起こる亜脱臼です。

前腕には2本の骨があり、そのうち親指側の骨を橈骨(とうこつ)といいます。橈骨の先端(橈骨頭)は、輪状靭帯と呼ばれる帯状の靭帯に支えられていますが、この部分が一時的にずれることで肘内障が起こります

よく「肘が抜けた」と表現されることがありますが、関節の骨が完全に離れてしまう脱臼とは異なります。

腕をだらんと下げたまま動かさなくなる

肘内障は、手をつないでいるときや遊んでいるときなど、腕が引っ張られたときに起こりやすい傾向があります。ほかにも、着替えや転倒のときなどにもみられます。強い力でなくても、少し引っ張られただけで生じることもあります。

5~6歳以下の子どもに多くみられ、この時期は骨がまだ発達途中の段階で靭帯にもゆとりがあり、ちょっとしたきっかけで骨の先端がずれやすくなるためと考えられます。

発症すると、手のひらを内側に向けたまま腕をだらんと下げ、動かさなくなります。激しい痛みのため、腕を上げようとすると強く嫌がったり、泣いたりすることもあります。

また、小さな子どもでは、痛みをうまく言葉で伝えられないため、急に腕を使わなくなる、着替えを嫌がるといった変化から、保護者や周囲の大人が気づくこともあります。

一度起こると再発しやすいため注意が必要

肘内障が疑われる場合は、腕をできるだけ動かさないように注意して、医療機関を受診しましょう。発症時の状況や問診、診察によって診断されますが、骨折や脱臼と区別するため、必要に応じてX線検査が行われることもあります。

肘内障と診断されたら、医師が手で骨を元の位置に戻す「徒手整復(としゅせいふく)」を行います。整復の瞬間は痛みを伴いますが、元の位置に戻れば痛みは落ち着き、多くは普段通りに腕を使えるようになります。ただし、一度起こると再発しやすい傾向があるため、日ごろから腕を引っ張らないように注意しましょう。

なお、腕に腫れや青あざ、変形などがみられる場合は骨折の可能性もあります。気になる症状があるときは、早めに医療機関を受診しましょう。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)