不育症の定義と適切な検査・治療とは。抱え込まずに早めに相談を

不育症の定義と適切な検査・治療とは。抱え込まずに早めに相談を
2026.04.03広告
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妊娠は成立するものの、流産や死産を2回以上くり返す状態は、一般的に不育症と呼ばれます。身体的な影響だけでなく、精神的な負担も大きくなるため、医療機関に相談することが大切です。
連続でなくても、出産経験があっても診断される場合がある
おなかの赤ちゃんが妊娠22週未満で亡くなることを流産、妊娠22週以降に亡くなることを死産といいます。
不育症とは、流産や死産が2回以上起こる状態をいいます。連続して起こる場合に限らず、出産経験がある人であっても、流産・死産を2回以上経験していれば、不育症と診断されることがあります。
染色体や子宮の形態異常など、さまざまな原因が考えられる
不育症には、共通してみられる異常がいくつかあり、これらをリスク因子と呼びます。具体的な原因は下記のとおりで、複数の原因が重なっている場合もあります。一方で、検査をしても明らかな原因が特定できないケースもあります。
・抗リン脂質抗体症候群……血液中の抗リン脂質抗体という自己抗体が影響し、流産・死産を引き起こすことがある自己免疫疾患。
・先天性子宮形態異常……生まれつきの子宮の形態異常により、胎児や胎盤が圧迫され、流産が起こりやすくなることがある。
・染色体異常……夫婦いずれかの染色体異常のほか、卵子や精子の形成過程、あるいは受精成立後に偶然生じた赤ちゃんの染色体異常が原因となる場合がある。
・内分泌異常……甲状腺機能の異常や糖尿病などが、流産・死産のリスクを高めると考えられている。
・血液凝固異常……血液が固まりやすくなることで胎盤の血流が妨げられ、胎児に十分な栄養が行き届かず、流産・死産につながることがある。
検査で原因を調べ、適切な治療や対応を行う
不育症の検査では、子宮の形態を調べる超音波検査や子宮卵管造影検査、抗リン脂質抗体や甲状腺ホルモンの異常を調べる血液検査などが行われます。また、夫婦の染色体検査や、流産・死産した赤ちゃんの組織を用いた染色体検査を行うこともあります。
原因が明らかになった場合は、その原因に応じて薬物療法や手術療法などが検討されます。一方で、原因が特定できない場合でも、多くの人が特別な治療を行わずに次の妊娠で無事に出産に至るとされています。
流産・死産をくり返すことは、身体的な負担だけでなく、強い不安や自責の念から、抑うつや不安障害につながることもあります。
不育症の疑いがある場合は、早めに専門医に相談し、必要な検査を受けることが大切です。夫婦だけで抱え込まず、医療機関や自治体の不妊・不育専門相談センターなどに相談しましょう。
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