長時間の立ちっぱなしや飲酒などで起こる血管迷走神経反射性失神とは

長時間の立ちっぱなしや飲酒などで起こる血管迷走神経反射性失神とは

長時間の立ちっぱなしや飲酒などで起こる血管迷走神経反射性失神とは

2026.03.09

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長時間立ち続けているときや飲酒後などに、突然めまいやふらつき、血の気が引くような感覚を経験したことはありませんか。その後、一時的に意識を失ってしまう場合は、血管迷走神経反射性失神の可能性があります。転倒によるけがや事故につながることがあるため、注意が必要です。

迷走神経が過剰に反応し、脳血流が低下して起こる

失神とは、脳への血流が一時的に不足し、突然意識を失う状態をいいます。失神にはいくつかの種類がありますが、そのなかでも比較的よくみられるのが、血管迷走神経反射性失神です。

迷走神経は副交感神経の主要な神経で、脳から内臓まで広範囲に分布しています。体の状態を感じ取るほか、心拍などを調整する働きを担い、体調を整える役割を果たしています。この迷走神経が何らかの刺激によって過剰に反応すると、血圧や心拍数が低下し、脳への血流が一時的に減少して失神を引き起こします。

排尿や注射、強い咳などがきっかけとなることも

血管迷走神経反射性失神は、朝礼やコンサートなどで長時間立ちっぱなしでいるときに起こりやすいとされています。立ち続けることによる身体的な負担や緊張、精神的ストレスなどが、自律神経のバランスを乱す一因と考えられています。

また、飲酒後にも起こりやすい傾向があります。飲酒後に排尿すると、膀胱の急激な収縮によって迷走神経が刺激され、血圧や心拍数が低下します。その結果、脳への血流が減り、失神が起こることがあります。

このほか、排便や注射、採血、強い咳などがきっかけとなることもあります。

体調管理を基本に、飲酒後は座って排尿を

失神が起こる前には、めまいや吐き気、冷や汗、顔面蒼白といった前駆症状がみられます。こうした症状があらわれたら、すぐに座り込んだり横になったりしましょう。安静にすることで、多くは自然に回復します。

予防のためには、十分な睡眠をとるなど、日ごろの体調管理を心がけ、体調がすぐれないときは無理をせずに休むことが大切です。

飲酒中や飲酒後は注意力が低下し、転倒時に頭を強く打つなど、大けがにつながる恐れがあります。とくに男性は、飲酒後に立ったまま排尿すると失神を起こしやすいため、座って排尿するようにしましょう。

また、採血や注射で気分が悪くなりやすい人は、事前に医師や看護師に伝えておくと安心です。

なお、失神を頻繁にくり返す場合は、心疾患などの別の病気が隠れている可能性があるので、早めに医療機関に相談しましょう。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)