子どものおねしょが心配……適切な対応を知りたい
子どものおねしょが心配……適切な対応を知りたい
2025.07.04広告
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5歳を過ぎても夜間に尿を漏らしてしまう(おねしょ)場合、夜尿症の可能性があります。夜尿症は、自然に治るのを待つよりも、適切な治療を受けたほうが治る確率が高いとされています。尿を漏らす頻度が高いときは、早めに医療機関で相談しましょう。
月1回以上のおねしょが3カ月以上続く場合は相談を
子どものおむつが外れる時期には個人差があり、おむつが外れても、昼間に漏らしたり、おねしょをしたりすることがあります。これらは成長とともに回数が減っていくため、多くの場合はそれほど心配ありません。しかし、5歳を過ぎても1カ月に1回以上おねしょをして、それが3カ月以上続く場合は、夜尿症と考えられます。
夜尿症は日本の小中学生の約6.4%が罹患しているとされており、珍しくない病気です。
早めの対処で治癒までの期間が短縮する
夜尿症は、尿意があっても起きられないという覚醒障害をベースに、夜間に作られる尿量が多い、睡眠中に膀胱に尿をためておける容量が少ないといった要素が加わることで起こると考えられています。
夜尿症は、子ども自身の不安や自信喪失を招くほか、保護者の生活の質(QOL)の低下や精神的負担にもつながります。早めに対処したほうが治癒も早まる可能性が高いため、とくに5歳以上で、おねしょだけでなく昼間にも尿や便のお漏らしがある場合は、小児科あるいは泌尿器科で相談しましょう。
水分や食事、トイレの習慣を見直そう
夜尿症の治療は、生活習慣の改善が基本となります。具体的には、就寝の2時間前から水分摂取を控える(コップ1杯程度にする)、就寝直前に必ずトイレに行く、夕食時は塩分をとりすぎない、カフェインの摂取を控える、尿意や便意を我慢させないなどを意識しましょう。
便秘の症状がある場合は、便秘を改善することも大切です。また、継続的に排尿・排便日誌をつけることも治療に役立ちます。
これらを実行しても効果がみられない場合は、薬物療法やアラーム療法が行われます。薬物療法では、抗利尿ホルモン薬が第一選択薬で、主に水なしでのめる口腔内崩壊錠が用いられます。
一方、アラーム療法は、アラーム音やバイブレーションで尿漏れを知らせる治療法です。アラーム機器は医療保険適用外のため、費用は自己負担となります。
夜尿症に悩んでいる場合は放置せず、早めに小児科や泌尿器科に相談しましょう。
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