高温多湿の夏場は水虫にご用心!
高温多湿の夏場は水虫にご用心!
2022.06.17広告
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水虫は、夏場に発症しやすい感染症の1つです。中年男性に多いというイメージがありますが、年齢や性別に関係なく、誰にでもおこり得ます。症状を長引かせたり、人にうつしたりしないためにも、正しい方法で根気よく治療することが大切です。
半数近い人はかゆみが出ない
水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビ(真菌:しんきん)の一種に感染することでおこります。白癬菌は、日常生活のなかのさまざまな場所に存在しています。足に付着した白癬菌が皮膚の表面の角質層まで入り込み、角質が障害されることで水虫がおこります。
白癬菌が足に感染したものを足白癬といい、おもな症状としては、足の指の間の角質がむける、皮膚がふやけて白くなる、皮膚が赤くなってむける、足裏に小さな水疱(すいほう)ができる、足裏やかかとの皮膚が厚くガサガサになる、などがあります。
水虫というと強いかゆみを想像しますが、実は半数近い人はかゆみが現れません。足の皮膚がガサガサになるタイプでは、むしろ痛みが出ることもあります。
足白癬を放置していると、白癬菌が爪に感染する場合があります。これを爪白癬といい、爪が白色から黄色に変色して厚くなる、爪の中がボロボロになる、などの症状が現れます。
早めに菌を取り除けば予防できる
白癬菌は、銭湯やサウナ、プールなど、不特定多数の人が素足で利用する場所で感染のリスクが高くなります。白癬菌が付着しただけで水虫になるわけではなく、角質層に侵入するには24時間以上付着し続ける必要があります。そうなる前に、足を洗ったり、乾いたタオルで拭いたりして白癬菌を取り除くことで、水虫は防げます。
ただし、角質に傷などがあると、付着後12時間ほどで水虫になる可能性があるため、注意が必要です。
治療は根気よく継続を
水虫が疑われる場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。検査では、足の皮膚の角質を採取し、顕微鏡で白癬菌が認められると、水虫と診断されます。一見、水虫のように見えても、症状がよく似た別の病気もあるため、きちんと検査を受けることが勧められます。
足白癬の治療は、1日1回、抗真菌薬の外用薬を塗布します。薬は、両方の足の指、指の間、かかと、足裏にまんべんなく塗ります。症状がなくなっても薬を中断せず、最低1カ月は塗り続けることが肝心です。
一方、爪白癬の治療では、抗真菌薬ののみ薬を3~6カ月服用するのが基本ですが、副作用などによりのみ薬が使えない場合は、塗り薬で治療します。
これらの治療を根気よく続けると同時に、同居の家族がいる場合は、家庭内感染を防ぐことが必要です。スリッパやタオルは共用しない、足ふきマットは別にする、などで予防に努めましょう。