「血圧が高め」といわれたら、今から生活習慣の改善を

「血圧が高め」といわれたら、今から生活習慣の改善を

「血圧が高め」といわれたら、今から生活習慣の改善を

2020.10.19

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健診などで血圧が高めといわれても、そのまま放置している人が少なくありません。しかし、高血圧を放置すると、心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる病気を発症するリスクが高くなるため、早めに適切な対策をとることが肝心です。

自覚症状がないまま、重篤な病気を発症する危険も

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す圧力のことです。

心臓が収縮して血液が全身に送り出されるときの血圧を「収縮期血圧(上の血圧)」、心臓が拡張して血液が再び心臓に戻るときの血圧を「拡張期血圧(下の血圧)」といいます。そして、収縮期血圧が140㎜Hg以上、または拡張期血圧が90㎜Hg以上の場合、高血圧と診断されます。

血圧が高いと、それだけ血管壁に強い圧力がかかるため、血管壁が傷つきます。この状態を放置すると、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中を招くほか、心不全や腎不全、認知症のリスクが高くなることもわかっています。

しかも、これらの病気はほとんど自覚症状がないまま進行するため、血圧が高めと診断された場合は、早めに対処することが大切です。

減塩、適度な運動、肥満解消が改善のカギ

血圧をコントロールするために欠かせないのが、生活習慣の改善です。まず、食生活では減塩すること。めん類のスープは残す、調味料は料理に直接かけず、別添えにして少しだけつけて食べる、かんきつ類や香辛料で味に変化をつける、などを心がけましょう。

次に、適度な運動を習慣にし、適正体重を維持すること。脂肪細胞から分泌される物質には血圧を上げる作用があるため、肥満解消が高血圧の改善につながります。

運動は減量に有効なだけでなく、血管をしなやかにして血流を促し、血圧を下げる効果もあります。ウオーキングなど、無理なくできる運動を継続して行うことが大切です。

禁煙、節酒、十分な睡眠も心がける

また、禁煙と節酒も重要です。たばこに含まれる有害物質には、血管を収縮させたり、動脈硬化を進行させたりする作用があるため、喫煙者はすぐにでも禁煙しましょう。

また、習慣的に多量のお酒を飲むことも、高血圧の原因となります。飲酒は適量を守り、週2日程度は休肝日をつくりましょう。

そのほか、十分な睡眠をとり、規則正しい生活を心がけることも大切です。

なお、これらの生活習慣の改善を実践しても、血圧が十分に下がらない場合は、特定の病気(原発性アルドステロン症、睡眠時無呼吸症候群、腎血管性高血圧など)が原因で高血圧を発症している可能性もあります。もし、なかなか血圧が下がらない場合には、早めに専門医に相談し、くわしく調べてもらうことがすすめられます。

(家庭の医学大全科ウェブサイト 編集部)