遺伝的要因による疾患

ガラクトース血症

がらくとーすけっしょう
Galactosemia

分類:遺伝的要因による疾患 > 先天性代謝異常症

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どんな病気か

 ミルクに含まれる糖質は乳糖からなり、小腸でガラクトースとグルコースへ消化されます。ガラクトース代謝に関係する3種類の酵素異常症により、血液中にガラクトースやガラクトース‐1‐リン酸が蓄積します。このほかにも、肝障害や血管の走行異常(大循環‐門脈シャント)、糖質の吸収障害によってもガラクトースが高値になります。

症状の現れ方

 ガラクトース血症1型は、生後まもなく嘔吐、下痢、哺乳不良、黄疸などを生じ、肝不全、感染症を発症します。白内障、知能障害も引き起こします。

 2型は、白内障が唯一の症状といわれています。3型は通常、無症状です。

治療の方法

 ガラクトース除去ミルク、乳製品・乳糖除去食による食事療法を行います。

(大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学講師 岡野善行)