遺伝的要因による疾患

クラインフェルター症候群

くらいんふぇるたーしょうこうぐん
Klinefelter syndrome

初診に適した診療科目:小児科

分類:遺伝的要因による疾患 > 染色体が関与する疾患

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 男性で、性染色体の構成がX染色体2本、Y染色体1本のXXYを示します。出生の頻度は新生児の男児1000人に1人の割合でみられます。幼児期・学童期にはとくに症状はみられませんが、思春期からの精巣の発達が進まず、精巣が小さく無精子症となりますが、外性器の発達はほぼ正常です。男性ホルモンの補充が行われることがあります。

 下肢が長く身長が高く、乳腺がいくらか発達したり、男性にはまれな乳がんの発症がみられることもあり、糖尿病になりやすい体質も伴います。不妊の検査で初めて気づかれることがあります。

 XXY細胞以外にXY細胞がみられるモザイクの場合には、精子形成も認められ、子どもをもつことができる人もいます。

(兵庫医科大学名誉教授 古山順一)

(兵庫医科大学名誉教授・社会医療法人愛仁会高槻病院遺伝医療部門部門責任者 玉置知子)