食中毒
細菌性赤痢
さいきんせいせきり
Bacillary Dysentery
分類:食中毒 > 細菌性食中毒
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どんな食中毒か
赤痢菌で汚染された水や食品の摂取により主要病変が大腸に起こる急性下痢症です。汚染されたレタスやパセリなどの生野菜やサラダが原因食となった事例が報告されています。
2001年には、赤痢菌に汚染された輸入カキにより日本各地で130名以上の患者が発生しました。
症状の現れ方
患者または保菌者の糞便、およびそれにより汚染された手指、食品、水、器物などが感染源となります。発熱、腹痛、下痢、時に嘔吐などによって急激に発症し、重症例ではしぶりを伴う膿粘血を排泄します。
近年は、重症例は少なくなり、数回の下痢、軽度の発熱などの症状だけで軽快する例が多くなっています。一方、2〜3週間にわたって排菌が続く例も知られています。
症状は一般に成人よりも小児のほうが重い傾向にあります。
検査と診断
新鮮な排泄便から選択培地を用いて赤痢菌を分離、同定します。
治療の方法
対症療法では、脱水の程度に応じて経静脈的に補液を行います。コレラと同じ経口補液の使用もすすめられています。抗菌薬の第一選択薬は成人ではニューキノロン系薬剤、小児ではホスホマイシンです。耐性菌が出現しているので感受性試験をすることが必要です。
病気に気づいたらどうする
赤痢が疑われる場合には、医師の診療を受け適切な治療をしてもらう必要があります。
予防のために
患者の半数以上がアジア地域への旅行者ですので、流行地での飲食には注意が必要です。国内事例として、保育園、幼稚園、老人施設などにおいて集団発生も起きているので、二次感染を防ぐためには排便の処理などに注意を払いましょう。