皮膚の病気

先天性ポルフィリン症

せんてんせいぽるふぃりんしょう
Congenital porphyria

分類:皮膚の病気 > 代謝異常、形成異常などの皮膚病

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原因は何か

 ウロポルフィリノーゲン合成酵素の活性低下が原因ですが、極めてまれです。

症状の現れ方

 生後数カ月から2〜3歳で発症します。赤色尿のため、おむつがピンク色になって気づくことがあります。褐色歯で、蛍光ランプの一種のウッド灯をあてると蛍光赤色を示します。

 皮膚に露光部の紅斑、腫脹、水疱を生じ、膿疱、潰瘍を反復して瘢痕変形(耳朶、鼻の欠損、瘢痕性脱毛、眼瞼外反など)がみられます。手指の皮膚の萎縮、拘縮、断指も起こります。色素の沈着と脱失も生じます。四肢のうぶ毛から、顔面の多毛が特徴です。

検査と診断

 尿、赤血球、糞便中のポルフィリンの増加と、溶血性貧血の存在から診断されます。

治療の方法

 治療は難しく、対症療法だけです。遮光(光を遮ぎる)は有効です。

 溶血性貧血には、脾臓の摘出が試みられます。

病気に気づいたらどうする

 皮膚科を受診します。

(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学教授 宇谷厚志)