お年寄りの病気

のどが渇く

のどがかわく
Feeling thirsty

分類:お年寄りの病気 > 〈高齢者によくみられる訴えと症状〉全身的な症状

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疑われる病気と対処のしかた

 のどが病的に渇く状態としては、唾液の量が少ない状態と脱水状態とが考えられます。

 唾液の量が少なくなる原因としては、薬によることが多いので、病院を受診する際には必ず内服している薬の一覧表を持参してください。市販のかぜ薬でのどが渇きやすくなることもあります。

 また、リウマチなどで唾液や涙の減少する状態を合併することがあります(シェーグレン症候群)。薬によって病的にのどが渇く場合は、薬をやめればよくなりますが、シェーグレン症候群の場合はなかなかよくなりません。かかりつけ医に相談してください。

 唾液が少ない状態では口のなかが不潔になりやすいので、うがいや食後に歯をみがくなどの口腔ケアを心がけてください。歯科にも受診したほうがよいでしょう。

 脱水からのどが渇く原因としては、発熱、利尿薬、糖尿病が考えられます。熱があれば、「急に高熱が出た」「微熱が続く」を参照してください。

 利尿薬を飲んでいる人は、薬を減らすべきかどうかをかかりつけ医に相談してください。

 糖尿病により血糖が高くなると、のどが渇いてトイレが近くなるので、病院で血糖を測定してください。糖尿病の患者さんは、のどが渇くからとジュースや清涼飲料水を飲むと、さらに血糖が高くなるおそれがあり、危険です。なるべく水かお茶のような飲み物にしてください。

(北野病院副院長 服部明徳)