外傷

虹彩離断

こうさいりだん
Iridodialysis

初診に適した診療科目:眼科

分類:外傷 > 顔面外傷

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どんな外傷か

 鈍的外傷により、虹彩が離断された状態です。多くは前述の前房出血を伴います。

原因は何か

 外力が加わって、その圧力が虹彩を引き伸ばし、引き裂かれることによります。

症状の現れ方

 瞳孔は正常では正円をしていますが、離断した虹彩は牽引がかかり(引っぱられる)、不整形を示します。全周にわたって離断した場合を外傷性無虹彩症といいます。程度により異なりますが、多くの症例で視力低下、羞明(まぶしさ)、眼圧の上昇などを来します。

検査と診断

 視力・眼圧・細隙灯顕微鏡検査(隅角検査を含む)、眼底検査などを行います。外傷性虹彩炎、高眼圧、硝子体出血、網膜剥離などの合併症の有無を確認します。

治療の方法

 散瞳薬(アトロピン点眼)、ステロイド薬の点眼で炎症を鎮めます。また、高眼圧に対しては、点眼および内服治療を行います。

(慶応義塾大学医学部眼科学教授 坪田一男)

(東京歯科大学市川総合病院眼科 鹿島みのり)