皮膚の病気
爪甲白斑
そうこうはくはん
Leukonychia
初診に適した診療科目:皮膚科 皮膚泌尿器科
分類:皮膚の病気 > 爪の異常
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どんな病気か
爪甲が白く見える状態を爪甲白斑といいます。爪甲白斑は点状、線状と爪甲全体が白くなる汎発型の3つに分類されます。なお、本項では爪の解剖用語を用いるので、図104を参考にしてください。
原因は何か
爪甲白斑は主に爪甲の不全角化という爪の成長異常によって生じます。また、爪甲のすきまに空気が入ることでもみられます。
症状の現れ方
①点状爪甲白斑
最も普通にみられる爪甲の白斑で、爪母の近くに小さな点状白斑が現れ、その後爪の先端に移動し遊離縁に向かう途中で消えていきます。また、子どもおよび若年者に多くみられ、俗に、“幸運の星”などと呼ばれています。
②線状爪甲白斑
幅1〜2㎜の白い帯状の変化が1〜数本爪甲に現れ、その白い帯状があたかも波打つように重なり合ってみられます。先天性(優性遺伝性)のものもありますが、多くは後天性です。
③汎発型爪甲白斑
爪甲全体が不透明な白ないし乳白色になる状態です。多くは優性遺伝性であり、生まれた時または乳児期から始まります。
治療の方法
①点状爪甲白斑
とくに治療の必要はありません。
②線状爪甲白斑
原因となりうる、たとえば中毒(砒素、鉛など)、感染症(麻疹、肺炎など)、皮膚疾患(乾癬、円形脱毛症など)、そのほかの疾患(心筋梗塞、腎不全など)、あるいは月経、手術、マニキュア使用などを確認し、それを除去ないし治療します。
③汎発型爪甲白斑
とくに治療の必要はありません。しかし、爪の水虫や爪半月の拡大など、あるいは肝硬変、慢性腎不全、糖尿病などの全身疾患でも爪は白くなり、汎発型爪甲白斑とよく似た外観を呈すので、注意して鑑別しなければいけません。