皮膚の病気

光沢苔癬

こうたくたいせん
Lichen nitidus

初診に適した診療科目:皮膚科 皮膚泌尿器科

分類:皮膚の病気 > 炎症性の角化症

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どんな病気か

 大きさがほぼ均一の、小さな盛り上がり(丘疹)がたくさん集まって生じる病気です。扁平苔癬のひとつのタイプとする説もあります。小児に多く、男子に多い傾向があります。

原因は何か

 はっきりした原因は不明です。女性では月経と関連する場合があることから、ホルモンアレルギーと考えられたり、結核に合併することがあることから、結核に対する反応性の発疹とみられたりしています。

症状の現れ方

 大きさがほぼ均一で、一つ一つは2〜3㎜の黄白色の丘疹がみられ、表面はつるつるとして光沢をもちます。かゆみはなく、体や腕に現れますが、陰茎や亀頭にもできます。頭や顔、手のひら、足の裏にはみられません。

 通常は長く続く病気ですが、自然に治ることもあります。

検査と診断

 診断は、特徴的な発疹とその分布、経過から判断します。診断の確定のためには、発疹の一部を切って顕微鏡で調べる組織検査を行います。

治療の方法

 自然に治ることもあるので、発疹が少数であれば、通常はそのままで様子をみます。発疹が多数の時は、ステロイド外用薬を使用すると効果がある場合があります。

病気に気づいたらどうする

 発疹が少数であれば様子をみてもかまいません。多数みられる場合は、皮膚科専門医のいる医療機関を受診し、診断と治療を受けたほうがよいでしょう。

関連項目

 炎症性の角化症の全項目

(島根大学医学部附属病院皮膚科講師 金子 栄)