皮膚の病気
掌蹠角化症
しょうせきかくかしょう
Palmoplantar keratoderma
初診に適した診療科目:皮膚科 皮膚泌尿器科
分類:皮膚の病気 > 角化異常症
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どんな病気か
掌蹠(手のひらと足の裏)の過角化を主症状とする疾患群です。掌蹠角化症には、先天性素因によって生じる先天性掌蹠角化症と、後天性掌蹠角化症があります。しかし、この両者を臨床所見のみで区別することは困難なことが多く、区別するには発症年齢、家族の病歴、職業歴、詳細な臨床所見の観察などが必要になります。
一般に、掌蹠角化症という場合は先天性のものを指します。代表的な掌蹠角化症の分類を表1に示しました。
原因は何か
原因遺伝子が判明している型と、まだわかっていない型があります(表1)。
症状の現れ方
掌蹠の角質が肥厚します(図23)。
検査と診断
病変部位の病理組織学的検査では、フェルネル型では掌蹠の皮膚に顆粒変性が認められます。亜型ボーウィンケル症候群の表皮では、角層細胞に核が残っています。
ヒ素角化症、進行性手掌角皮症、毛孔性紅色粃糠疹、更年期角化症などとの区別も重要です。
治療の方法
①10%サリチル酸ワセリンを1日2〜3回患部に塗り、鱗屑の除去に努めます。
②レチノイド(チガソン10㎎)4カプセルを2回に分けて服用します。
③角質を物理的に削ります。
④手指の絞扼輪や掌蹠の角質肥厚に対しては、外科的治療(植皮)を行うか否か考慮します。
病気に気づいたらどうする
皮膚科専門医を受診して正しい診断を受け、適切な治療を受けるようにします。歯周病、易感染性(感染しやすい)、心筋症、心肥大などの他臓器の障害を合併する型があるので、皮膚科専門医による診察が必須です。