皮膚の病気
痒疹、ストロフルス、固定じんま疹(結節性痒疹)
ようしん、すとろふるす、こていじんましん(けっせつせいようしん)
Prurigo, Strophulus, Urticaria perstans (Prurigo nodularis)
初診に適した診療科目:皮膚科 皮膚泌尿器科
分類:皮膚の病気 > じんま疹と類似の皮膚病
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どんな病気か
強いかゆみを伴う皮膚の炎症反応形式のひとつです。大豆くらいまでの大きさの塊が皮膚に多数でき、長い場合は数年にわたり続きます。1カ月以内に治るものを急性痒疹、数カ月以上にわたって続く場合を慢性痒疹と分類します。
急性痒疹は、主として5歳以下の幼少児に起こり、ストロフルスとも呼ばれます。慢性痒疹には、固定じんま疹(結節性痒疹)や多形慢性痒疹が含まれます。特殊型にヘブラ痒疹、妊娠性痒疹、色素性痒疹、尿毒症性痒疹、夏季痒疹があります。
原因は何か
原因は明らかではありませんが、一種のアレルギー反応と考えられます。
ストロフルスは虫刺されのあとに起こることが多く、虫に対する過敏反応とされています。慢性痒疹の場合も、虫刺されのあとに出てくる場合がありますが、糖尿病や胃腸障害、肝臓病、血液疾患に伴って現れることもあります。
症状の現れ方
初めは、虫刺されのような赤く少し盛り上がった発疹ができます。中心部に小さな水ぶくれができることもあります。かゆみのために引っかいていると傷になり、じゅくじゅくします。強いかゆみのため眠れなくなることもあります。繰り返し引っかいていると、だんだん盛り上がって硬くなります(図5)。
通常は、一つ一つの発疹は離れて存在しますが、多形慢性痒疹では発疹が集まって現れます。いずれも治ったあとに茶色い痕が残り、しばしば再発します。
検査と診断
診断は、特徴的な発疹とその分布、経過から判断します。発疹の一部を切って顕微鏡で調べる組織検査で診断は確定します。糖尿病や胃腸障害、肝臓病、血液疾患に伴って現れることもあるため、血液検査を行うこともあります。
治療の方法
発疹にはステロイド外用薬を使用し、かゆみは抗ヒスタミン薬で対処します。治りにくい場合は、発疹部にステロイド含有テープを貼ったり、ステロイド注射液を直接注射することもあります。紫外線療法や液体窒素を使った冷凍療法、シクロスポリンの内服が効果的な場合もあります。
糖尿病や胃腸障害、肝臓病、血液疾患などに伴ってみられる場合は、こうした病気を治療することも必要です。
病気に気づいたらどうする
強いかゆみのために引っかいて症状が悪化するので、引っかかないように気をつけます。近くの皮膚科専門医のいる医療機関を受診して診断、治療を受けるようにします。