代謝異常で起こる病気

ぶどう膜炎

ぶどうまくえん
Uveitis

分類:代謝異常で起こる病気 > 糖代謝の異常(糖尿病)

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 ぶどう膜は虹彩、毛様体、脈絡膜で構成され、眼球組織のなかでは最も血管と色素に富む組織です。ぶどう膜炎は糖尿病眼合併症としては比較的まれですが、しばしば瞳孔領にフィブリン膜を形成し、急激に発症する虹彩炎(前部ぶどう膜炎)と同様の症状が現れます。多くは血糖コントロールが不良の状態で発症します。

 細隙灯顕微鏡検査で診断されます。症状としては充血、霧視(霧がかかったように見える)、眼痛、流涙、視力の低下などが認められます。放置すると虹彩後癒着、緑内障などを引き起こすことがあります。治療法としてはもちろん血糖コントロールが基本ですが、眼科的には消炎、癒着解離を目的としたステロイド薬や散瞳薬の点眼が主体になります。

(自治医科大学附属さいたま医療センター眼科教授 梯 彰弘)