内分泌系とビタミンの病気
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ビタミンB1欠乏症
びたみんけつぼうしょう
Vitamin B1 deficiency
初診に適した診療科目:内科
分類:内分泌系とビタミンの病気 > ビタミンの病気
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どんな病気か
水溶性ビタミンであるビタミンB1の欠乏症には、大きく分けて脚気とウェルニッケ・コルサコフ症候群との2種類があります。前者では末梢神経が、後者では中枢神経が侵されるために起こります。
原因は何か
ビタミンB1の1日所要量は摂取エネルギー1000kcalあたり0・4㎎とされています。脚気は、以前はビタミンB1の欠如した精白米を常食することによって、軍隊や学生で多くみられましたが、最近はインスタント食品の普及により、極度の偏食をする人にもまれにみられます。重症のビタミンB1欠乏症であるウェルニッケ・コルサコフ症候群は、アルコール依存症の人に多発することが知られています。
症状の現れ方
脚気の自覚症状として、全身の倦怠感、動悸、手足の浮腫(むくみ)やしびれ感、感覚異常、筋力低下、腱反射消失や脚気心と呼ばれる心不全が起こります。
ウェルニッケ脳症は中枢神経の疾患で、眼球運動の麻痺や歩行運動の失調を伴い、慢性化するとコルサコフ症という記銘力(ものを記憶する力)の低下、見当識(時間と場所などを正しく認識する機能)の喪失、健忘症や作話を主症状とした精神疾患に移行します。
両者は現在では同一疾患と考えられ、ウェルニッケ・コルサコフ症候群と呼ばれています。
検査と診断
血中ビタミンB1の低下を確認します。
治療の方法
ビタミンB1を注射によって1日50〜100㎎投与します。重症例では1日100〜10000㎎もの投与が必要になることがあります。