呼吸器の病気

無気肺

むきはい
Atelectasis

初診に適した診療科目:呼吸器科 内科

分類:呼吸器の病気 > 肺の病気/その他

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どんな病気か

 何らかの原因で気管支がふさがれ、閉塞部位から末梢の肺に空気が入らなくなり、肺がつぶれた状態を指します。

原因は何か

 異物、肺がん、気道の瘢痕性狭窄、痰などの気道への滲出物が原因になりえます。とくに肺がんの存在を否定することが重要です。

症状の現れ方

 原因となる病態によって無気肺自体による症状が明らかでないことが多いのですが、咳、喀痰、胸部圧迫感、胸痛、呼吸困難、頻呼吸などの症状が認められます。喀痰は粘性、漿液性から膿性までさまざまです。ヒューヒューという喘鳴や、ふさがった部分の感染による発熱が認められることもあります。

検査と診断

 胸部X線像、胸部CT像によって無気肺となった部位の診断が可能です。気管支鏡によって気道内の病変の様子を評価します。

治療の方法

 原疾患の治療を行い、気道の開通を目指します。

 喀痰などの分泌物が原因の場合、体位変換、タッピング(手のひらと指でおわん型をつくり、軽く叩く方法)、ネブライザー吸入、去痰薬の投与が行われます。気管支鏡を用いた処置を必要とする場合もあります。

(浜松医科大学内科学第二講座准教授 千田金吾)