呼吸器の病気

結核性胸膜炎

けっかくせいきょうまくえん
Tuberculous pleurisy

分類:呼吸器の病気 > 肺の病気/結核

広告

広告

 初感染に引き続いて発病する特発性胸膜炎と、二次結核に伴って発症する随伴性胸膜炎があります。

 初感染では、感染巣が胸膜直下で乾酪壊死を起こし、それが胸腔内に壊れて生じると考えられています。胸水の培養塗沫検査、胸膜生検(組織をとって調べる検査)で菌の証明、あるいは特徴的な組織病理像を得れば確定診断がつきます。しかし、診断率はそう高くなく、他の疾患を除外しながら、抗結核療法の反応をみて治療的に診断することも多いのです。

 胸水中のリンパ球の増加、アデノシンデアミネース(ADA)値の高値も参考になります。胸水は大量であれば、胸腔にチューブを入れて排出します。ステロイド薬を局所注入する場合もあります。

(福井大学医学部附属病院呼吸器内科教授 石崎武志)