お年寄りの病気
眼が疲れやすい
めがつかれやすい
Eyestrain
分類:お年寄りの病気 > 頭頸部の症状
広告
広告
どのような状態か
眼が疲れると、眼そのものの痛み、眼が重たい感じ、眼のまわりの痛み、頭が重たいなどの症状が現れます。通常は感じることのない眼の存在感を自覚します。午前中は比較的症状が軽く、眼を酷使したあとや午後に症状が出やすい傾向があります。
必要な検査と疑われる病気
眼が疲れやすい原因として最も考えられるのが、老眼によるものと、ドライアイによるものです。
●老眼
加齢により、ピント(眼の焦点)の調節能力が弱まっているのに、焦点を合わせて見ようとするために、強い眼精疲労を訴えることがあります。老眼は年をとると誰にでも起こりますが、もともと遠視の人などで、眼鏡などで正しく屈折矯正がなされていない場合には、早期に近くの文字が読みにくくなったり、手元作業が困難になってきます。
治療は、適正な眼鏡をかけて矯正します。また、強い眼精疲労の場合には、薬物療法としてビタミンB1やB12の内服、ビタミンB12の点眼を行い、残存する調節力を助けることもあります。また、初老期の場合には0・01%ピロカルピンの点眼を行うこともあります。
●ドライアイ
ドライアイが原因で眼が疲れることもあります。加齢とともに、涙が出る涙腺が萎縮したり副涙腺に変化が起き、涙液の基礎分泌量が減少し、三叉神経を介した反射性分泌も減少します。
また、涙液の蒸発を防いでいるマイボーム腺から分泌される脂質や、結膜杯細胞から分泌されるムチンなども減少します。涙液の分泌量は正常でも、結膜弛緩症により涙液が眼全体に行き渡らないこともあります。
ドライアイの診断は、シルマー試験などの涙液の分泌量を調べる検査で行います。治療は人工涙液の点眼をして、眼に涙液の代替物を補給します。
眼の疲れは、眼圧の上昇(緑内障)が原因であることもあります。40歳以上の人は、必ず眼圧検査(目の硬さの検査)を受けるようおすすめします。
家庭での対処のしかた
眼が疲れたと自覚した時には、眼を休めることが重要です。読書などは休止して、外に出て遠くのほうをながめてください。眼の疲れが持続するような場合は、眼科を受診して、老眼や緑内障の有無を調べることが重要です。