皮膚の病気

パッチテスト

分類:皮膚の病気

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 化学物質、化粧品や薬剤などに対するアレルギーの有無を、それらの物質を背中や上腕に貼って調べる検査で、接触皮膚炎の原因を決めるのに重要な方法です。また慢性湿疹やアトピー性皮膚炎、手湿疹の悪化因子の検索のほか、内服している薬剤や歯科金属によるアレルギーの検査にも、パッチテストを行います。

 実際には、接触皮膚炎や薬剤アレルギーの原因として疑われる物質を48時間貼付し、その24時間後にその部位が赤くなってはれる(紅斑および浮腫)、またはぶつぶつ(丘疹)ができたら陽性と判定します。判定が終わるまでは、パッチテストを行っている部位(背中など)を入浴などで濡らしてはいけません。

 普段、意識せずに接している思わぬ物質に対するアレルギー反応が皮膚炎の成立や悪化に関係していることがあるので、どのような物質でパッチテストをするかについて、検査の前に皮膚科医とよく相談することが大切です。

(京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学教授 加藤則人)