脳・神経・筋の病気

筋電図

分類:脳・神経・筋の病気

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 筋電図(EMG)は、神経筋疾患の鑑別診断には欠かせない検査です。針を刺し入れる針筋電図検査と、電気刺激を与える誘発筋電図検査に分けられます。

針筋電図

 針を筋肉に挿入して筋細胞活動を観察します。運動単位(ひとつの運動神経により支配される筋群)がつくる電気活動の性質をみることにより、末梢神経異常(活動時間の延長、多相化、電位が大きくなる)なのか、筋異常(電位が小さく、時間は短く、多相化)なのかがわかります。

誘発筋電図

 末梢神経の伝導速度検査と、末梢神経連続刺激検査に分けられます。前者は、末梢神経異常の質・量的診断に役立ちます。後者は、神経筋接合部の機能が診断できるため、重症筋無力症の診断に用いられます。

(国立病院機構箱根病院院長 石原傳幸)