循環器の病気
ペースメーカー
分類:循環器の病気
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ペースメーカーは、電池・心拍の感知部品・電気刺激生成部品からなる本体と、心臓と本体を結びつける電線部分(リード)とから構成されます。徐脈が現れた時のみ心臓を刺激することによって心拍数を適正化し、高度徐脈による症状の出現を予防します。
適応(選択)
ペースメーカー植え込みの医学的適応決定に際しては、症状の強さおよび徐脈との因果関係を考慮します。
植え込みの適応については、2001年に日本循環器学会が作成したガイドラインのクラスⅠ‥「有益であるという根拠があり、一般に同意されている」を、引用します。
・洞不全症候群‥脳虚血や心不全症状があり、それが洞機能低下などによることが確認された場合
・房室ブロック‥徐脈による明らかな症状を来す第Ⅱ度、第Ⅲ度房室ブロック
このほかに、徐脈性心房細動、2枝および3枝ブロック、過敏性頸動脈洞症候群・神経調節性失神に対してもペースメーカー植え込みの適応となる場合があります。
種類
心臓のどこを刺激するかによって、すなわちペーシング用リードを心臓のどこに入れるか(右心房、右心室、右心房と右心室、冠静脈洞)によってペースメーカーの種類が異なります。
また、ペースメーカーからの刺激が出始める設定最低心拍数を60/分などに固定するタイプや、人の活動を感知して、体の動きに応じて刺激心拍設定数が自動的に上昇するようなレート応答型のタイプもあります。
方法
X線装置が備わった手術室(あるいは心臓カテーテル検査室)において、鎖骨の下方にある静脈にリードを挿入します。先端部を右心房や右心室の壁に留置固定し、リードの他の端を本体に接続し、本体を胸壁の皮下に作成したポケット部に収めて終了です。
植え込み後
植え込んだ後は、6〜12カ月の間隔で外来でペースメーカーの機能に不調がないか、電池の残量は十分かなどについてチェックします。電池の寿命が尽きかけたら入院のうえ、ペースメーカー本体のみ交換を行います。