こころの病気

過呼吸症候群

分類:こころの病気

広告

広告

 過呼吸症候群は「過換気症候群」ともいわれ、緊張や興奮、恐怖や疼痛、疲労などに続いて発作的に胸がしめつけられ、呼吸が速くなり空気が吸い込めない状態に陥り、「このまま死ぬのではないか」という極度の不安を感じるとともに、頭痛やめまい、四肢のしびれやけいれんなどを示します。

 発作的な過換気運動を繰り返すことで、生理学的には血液中の二酸化炭素の濃度が低下し、呼吸性アルカローシスによる血中カルシウムイオンの低下から、呼吸器系、循環器系、神経系に影響を及ぼし、心身両面に多様な症状が現れると考えられています。

 発作を起こしている時は、意識状態が清明ならば、ゆっくり呼吸したり息をこらえたりするように指示します。ビニール袋や紙袋を鼻と口にあてがって、吐いた息を再び吸うことを繰り返させることも効果的です。ただ、ビニール袋では窒息する危険もあるので注意を要します。

 発作がおさまったら、再発を防ぐ意味で抗不安薬などを投与することもあります。また、非発作時には、発作の背景となる心理的な問題への気づきを促すためにも、精神療法(心理療法)に導入する必要があります。

(中部学院大学大学院人間福祉学研究科教授 吉川武彦)