糖尿病のスクリーニング検査
尿糖
尿糖検査の概要
採尿して、尿中にブドウ糖が出ていないかどうか、調べる検査です。検査当日の朝は絶食して、アルコールは控えます。
尿糖検査の判定値
日本人間ドック学会の判定値
- 尿糖
- 異常なし:(−)陰性
- 軽度異常:(±)以上
尿糖検査に関連する主な病気
尿糖検査は糖尿病のスクリーニング検査です
腎臓は、血液をろ過して尿をつくります。血液中のブドウ糖も腎臓で一度ろ過されて再吸収されるため、通常、尿には糖は出てきません。しかし、血糖値が一定以上高くなると、腎臓での処理が追いつかず、尿中に糖が出ることがあります。この検査は、糖尿病のスクリーニング検査(スクリーニングとは、ふり分けという意味で、病気が疑わしい人とそうでない人をふり分ける検査のこと)として行われるものです。しかし、血糖が正常でも尿に糖が出る人(腎性糖尿)もいるため、糖尿病を診断するには、血糖値で検査が行われます。
よくある質問Q&A
- 尿糖が陰性なら糖尿病の心配はない?
尿糖が陰性でも糖尿病の可能性が
血液検査で、糖尿病と診断される血糖値の数値が出ていても、すぐに尿糖が陽性になるとは限りません。血糖値が160〜180mg/dLまで上昇し、尿にもブドウ糖が漏れ出してから陽性となるため、今の結果が陰性だからといって安心はできないのです。
糖尿病かどうかは、血糖値のみで診断されます。
監修者プロフィール
- 監修
- 和田高士(わだたかし) 医師
- 東京慈恵会医科大学大学院医学研究科健康科学 教授
- 1981年東京慈恵会医科大学卒業、2008年東京慈恵会医科大学 総合健診・予防医学センター教授を経て、現、東京慈恵会医科大学大学院医学研究科健康科学教授。日本肥満学会評議員、日本動脈硬化学会評議員、日本臨床検査医学会管理医、肥満症診療ガイドラインの執筆も担当。日本人間ドック学会では、理事を務める。